分子間相互作用と分子識別-クラウンエーテルを使ったイオンの分離-
SPPシリーズ最終回.最後は「ナノ」の科学です.
クラウンエーテル(12-クラウン-4).今回の主役です.王冠のような形をしているので「クラウン」をいう名前がついています.
15-クラウン-5です.正式名称は1,4,7,10,13-ペンタオキサシクロペンタデカン。長いので,15個の原子からできていて5個の酸素(赤いやつ)があるという意味で,15-クラウン-5と呼びます.
18-クラウン-6です.偶然発見されたとか.今回は,これらのクラウンエーテルの真ん中にリチウム,カリウム,セシウムのイオンを取り込みます.
下の層にはクラウンエーテルが含まれています.この写真の上の層にはイオンが入っていないので、きれいに層が分かれてます.
混ぜます.ひたすら混ぜます.
18-クラウン-6に対しての反応.左から順にリチウム,カリウム,セシウムイオンとの組み合わせです.
カリウムイオン対しての反応.左から順に12-クラウン-4,15-クラウン-5,18-クラウン-6との組み合わせです.
最も変化していたのは,18-クラウン-6とカリウムイオンの組み合わせのようです. クラウンエーテルの孔の大きさとイオンの大きさを調節すると,好きなイオンを取り出せるってことです.