久々にRaspberry piを起動しました.今後に備えてリハビリがてら,ADS-Bの受信,Flightradar24へのデータの送信を行いました.数年前に比較して,インターネット上に情報がたくさんあるため,わざわざ記録しなくても良いかもしれませんが,少しつまずいた部分があったので,残しておきます.
環境は次の通りです.
Raspberry Pi 2 Model B
Raspberry Pi OS Lite, Release date: January 11th, 2021
USB チューナー RTL2832U+R820T
当初行った手順は次の通りです.
1.Raspberry piの初期設定
2.rtl-sdrのインストール
Githubからソースのダウンロード,コンパイル,SDRソフトで受信テスト
3.dump1090-faのインストール
簡略してapt install dump1090-faを実行
4.Flightradar24のインストール
指示に従いセットアップ
ここまで行い,無事にADS-Bを受信し,データがFlightradar24に送信されていることが確認できました.当初,Raspberry Pi Model B+で行いましたが,CPUの使用率が平均80%とやや負荷が高く,今後他の処理をさせようと思ったときに不都合が生じそうでしたので,Raspberry Pi 2 Model Bに変更しています.変更後はCPUの使用率が平均50%程度となっています.
しっかり受信できているようです.
ここで,Raspberry piの状況を次のように確認するとMLATの項目がFAILとなっていました.
$ fr24feed-status
[FAIL] FR24 MLAT: not running … failed!
データの送信はきちんと行わているのでこのままでも良かったのですが,FAILがひとつでもあるというのは気持ちが悪く,原因を確かめることにしました.海外のForumを覗くと,いろいろと試されている方がおり参考にさせていただきました.結果とすると,ひとつずつ確認していきましたが,改善はできませんでした.
日を改めて起動ログをながめるとソフトウェアの起動プロセスに問題があるようでしたので,PATHやソフトウェアの干渉の問題かなと思い,面倒なので最初からインストールをやり直すことにしました.また,解説サイトの情報ではなく公式サイトのインストールマニュアルに従うことにしました.
1.Raspberry piの初期設定
2.rtl-sdrのインストール
apt install rtl-sdrに変更3.dump1090-faのインストール
4.Flightradar24のインストール
指示に従いセットアップ
変更点は,rtl-sdrをinstallコマンドで導入したこと,dump1090-faのインストールを省略したことです.公式のインストールマニュアルを参照すると,dump1090-faは導入しておかなくてもflightrader24のインストールプログラムを走らせれば代替ソフトがインストールされるようでした.その結果
$ fr24feed-status
[ ok ] FR24 MLAT: ok [UDP].
[ ok ] FR24 MLAT AC seen: 3.
MLATも無事に動くようになりました.原因はどこだったのかということですが,①rtl-sdrのコンパイル,インストール過程の失敗,②dump1090-faの干渉,③一緒に導入されるpiawareの干渉などでしょうか.正しいところは不明です.
公式マニュアルが英語だったので,楽をして解説サイトの情報を求めてしましましたが,最初から公式情報にあたっていればよかったかな,と反省しております.
<追記>2021年3月20日
MLATですが,どうもswapの無効化をすると不安定になることがあり,可能性④として考えています.swapを無効化することでシステム起動時のプログラム読み込みの順番に問題が生じるのでしょうか?
また,CPUの稼働状況ですが,Natdataを入れてモニタリングしたところ,使用率15-20%で温度も40度前半を落ち着いていました.Raspi 1Bでも対応できたかもしれません.