望遠鏡を自作しました,と言っても,ふーん,くらいの反応しか帰ってきたことがないので,もうあまり話さなくなってしまいましたが,10年前に反射鏡を磨くところからはじめてニュートン式の反射望遠鏡を自作しました.これまで月や土星,火星など主に惑星を観て楽しんできました.
余裕があったりなかったりの日々ですが,次のステップに進むべく準備を始めています.具体的には星雲などより暗い天体の電子観望,天体撮影を目指します.かつては冷却CCDカメラが主流でとても高価でしたが,昨今では,天体撮影用のCMOSカメラがアマチュア向けに多数の商品が用意されています.とはいえ結構なお値段です.今回は,相方が持っていてあまり使っていない,Nikon D5500を拝借することにしました.
望遠鏡のスペックは,反射鏡D=150mm,f=750mm(だった気がする)でF5.接眼部には,笠井トレーディングのDXマイクロフォーカス接眼部を使用しています.当時,光路設計したときに,自作向けに売られていたよくあるドローチューブの長い接眼部ではケラレの心配がありましたので,2段ドローチューブを採用していたロープロファイルのこの接眼部を選びました.2インチの接眼レンズ,31.7mmのレンズのいずれも使用可能です.
次に,カメラと望遠鏡をしっかり接続する必要があります.撮影には直焦点撮影と拡大撮影がありますが,今回は主に星雲などをねらいたいので直焦点撮影がメインとなります.接続のためのアダプターはいろいろな種類が売られていて,どれを買って良いものやらよくわかりませんでした.とあるショップに問い合わせたところ,本当は自作機の相談には乗れないのですが,と前置きがあった上でいくつかのアダプターを紹介していただけました.
2インチ直焦点アダプターはドローチューブにぴったりサイズで,それにTリングを付けるとNikonのFマウントに接続することができます.他社のカメラではそれぞれ用のTリングを選択してください.この2つだけで望遠鏡とカメラは接続できました.
2インチ直焦点アダプターの望遠鏡側の端はねじ切られていて,各種48mm径のフィルターが付けられるようになっています.今回は,自宅アパートから,光害の多い街なかでの撮影を想定しているので,ついでに光害カットフィルターも用意しました.
Quad BP(クアッド バンドパス)フィルターは天体の発する主要な4輝線であるHα, Hβ, OIII, SII付近の波長域を透過させ、それ以外の波長域をカットする干渉フィルターです。
https://www.sightron.co.jp/product/qbp.filterIII.html
いろいろな種類がありましたが,とりあえず4つの波長域を通過させるフィルターのようです.この手のフィルターは,撮ってみた写真に対する個人の趣味がありますので,後々増えそうですねー
全部取り付けるとこのようになります.向かって左が望遠鏡側で,右がカメラ側です.
望遠鏡とカメラの接続はこれにて一件落着.